更新日：2013年7月26日

下水道にはどんな種類があるの？

一般的に下水道というと、各家庭などの排水管と大規模な処理場を地下配管でつないで汚水を一ヵ所に集め処理するものを想像しますが、これは公共下水道と呼ばれるもので、一般家庭に設置してある合併浄化槽や、小規模の区域を一括に処理する農業集落排水なども下水道の一種です。下水道の種類は以下のようになります。

芳賀町ではこれらの下水道のうち、単独公共下水道、農業集落排水、合併処理浄化槽による排水処理が行なわれており、目的や規模、費用対効果、地区の特性などに合わせて適正な排水処理が行なわれるよう計画がなされています。

1.単独公共下水道

宅地内の配管で集められた汚水は、道路の地下などに配管された排水管により終末処理場に流れ込み一括処理されます（集合処理）。
処理する区域の計画および排水管などの設置、処理場の建設や維持管理を市町村が行ないます。
市町村では使用者から加入金や使用料をいただくことで維持管理を行ないます。
単独公共下水道を計画する際には、処理計画人口などに制限はありませんが、主に市街地に設置されます。
また、公共下水道には汚水と雨水を一括で処理する合流式と呼ばれるものと、生活排水のみを処理する分流式とがあります。

芳賀町では上延生地内に水処理センターが建設され、平成17年3月30日に供用開始されました。
現在大字祖母井、大字上延生、大字与能の各一部の排水処理を行っています。（平成25年7月現在）
処理区域は計画に沿って順次拡大されていきます。

＜芳賀町水処理センター＞

＜最終沈殿池>
芳賀町水処理センターでは、分流式で集められた汚水が、オキシデーションディッチ法により処理され、処理水は行沢（なめざわ）水路を経由して五行川に放流されています。
また、分離された汚泥は運び出され建築資材（再生スラグ）などとして再利用する計画を進めています。

2.農業集落排水

農業集落の生活環境改善を目的とした汚水処理方法で、宅地内の排水管で集められた汚水は、道路の地下などに配管された排水管により処理施設に流れ込み一括処理され（集合処理）、処理水は農業用排水路に放流されます。

農業集落向けですので、処理区域が農業振興地域内の農業集落に限られ、一施設の処理計画人口はおおむね20戸以上、かつ1,000人程度以下とされています。
芳賀町では現在、8つの地域において農業集落排水処理が行なわれています。

<左から下高根沢中部、社后（稲毛田）、城興寺（下延生)の各処理場＞
地域（集落）単位の処理施設なので、使用者による組合が結成され、施設の清掃など、組合員による維持管理が行なわれています。

3.合併処理浄化槽

宅地内の排水管で集められた汚水は、各世帯の宅地内に設置された合併処理浄化槽に流れ込み、そこで浄化処理（個別処理）されたあと、分離された汚泥はくみ取り処理され、処理水は排水路に放流されるか、地下にしみ込ませるなどして処理されます。

合併処理浄化槽は各家庭に設置される小規模な施設ですが、公共下水道なみの浄化能力をもっています。
これは浄化槽内の微生物の働きによるもので、きちんと管理することでその処理能力を維持することができます。
設置や管理は個人で行なうことになります。芳賀町では公共下水道や農業集落排水の処理区域以外では合併処理浄化槽による排水処理を推進しています。
※単独処理浄化槽は新たに設置することができません
浄化槽にはし尿のみを処理する単独処理浄化槽と、台所などからの汚水とし尿をあわせて処理する合併処理浄化槽とがありますが、平成12年より、新たに単独処理浄化槽を設置することができなくなりました。
※設置する際には補助金や設置費用の貸付を受けられます
公共下水道と農業集落排水の処理区域以外に新たに合併処理浄化槽を設置する場合には補助金や設置費用貸付の対象になります。くわしくは排水処理施設関連の補助制度をご覧ください。
※法定検査を必ず実施しましょう
合併処理浄化槽を設置した場合には、以下の検査が義務付けられています。

• 法第7条検査
  浄化槽使用開始後、3～5ヶ月の間に受けなければならない検査です。
• 法第11条検査
  設置した翌年から1年に1回行なう検査です。

浄化槽の維持管理には専門的な技術などを要しますので、浄化槽の保守点検を実施することのできる業者などに委託して定期的な保守点検や清掃、汚泥のくみ取りを実施して、適正な汚水処理を心がけましょう。